歯磨き後のすすぎはいらない?デンタルケアの新常識はフッ素を残す正しい方法

歯磨きした後、「しっかりすすがなければ」とお口いっぱいに水を含んで何度もブクブクとすすぎをしていませんか?
実はこのやり方だと、歯磨き粉の効果が薄れてしまいます。
予防歯科先進国では、歯磨き粉の成分を流さないために歯磨き後のすすぎはいらないという考えもあります。
しかし、その方法では歯磨きの後にお口をすすがないのは不快に感じる方が多いでしょう。
デンタルケアに効果的な歯磨き後のすすぎ方には水の量や回数にポイントがありますので、この記事で解説していきます。
歯磨き後のすすぎはいらない?いる?正しいやり方を解説

歯磨き後のすすぎは、何度も行う必要はありません。
歯科予防の先進国では、歯磨き後のすすぎはいらないとしていることもあるほどです。
ここでは歯磨き後のすすぎについて、正しいやり方やフッ素について解説します。
歯磨き後のすすぎは大さじ1杯程度の水で1回が正解
日本小児歯科学会・日本口腔衛生学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会という日本の4つの学会が合同で公表する「フッ化物配合歯磨剤の推奨使用方法」という資料があります。
この資料では、歯磨き後は歯磨き粉を軽く吐き出して少量の水で1回のみすすぐことが推奨されています。
上記のすすぎ方は、歯磨き粉に含まれるフッ素をできるだけ口内に残すことで歯を守る働きを長く保つことが目的です。
すすぎに使う水の量は、10~15mlと大さじ1杯程度の少量で十分とされています。
何度もすすぐとフッ素が流れてしまうので、すすぐ回数は1回で十分です。
スウェーデンなど予防歯科先進国では、「歯磨き後は歯磨き粉を吐き出すのみで、すすぎをしない方法」が紹介されていることもあります。
ただ日本ではあまりになじみがなく、歯磨き粉を吐き出した後に必要に応じて少量の水で1回だけすすぐという方法が現実的として推奨されています。
歯磨き後のすすぎはどうすべき?正しいすすぎ方の手順
歯磨き粉のフッ素が流れないようにするための、正しいすすぎ方の手順をご紹介します。
- 歯磨き後、歯磨き粉を軽く吐き出す
- 10~15ml(大さじ1杯程度)の水で、1回だけ軽くすすぐ
- すすぎ後は、30分間は飲食を控える(フッ素の定着時間を確保するため)
市販の歯磨き粉のほとんどには発泡剤や香料が含まれており、歯磨き後にすすがないのは不快に感じる方が多いでしょう。
そのため歯磨き後はお口をすすいで良いのですが、口に含むお水の量や回数を控えめにすることがポイントです。
すすぎの際の水は、一口分も必要ありません。
大さじ1杯程度のごく少量の水を口に含み、全体に行き渡らせたら吐き出して完了です。
歯磨き後にすすぎをしないと「フッ素」の悪影響がある?
歯磨きのほとんどに含まれる「フッ素」は、歯の表面を強化したり再石灰化を促したり、むし歯を予防する働きのある成分です。
歯磨き後にすすぎをしっかりしないとこのフッ素が気になるかもしれませんが、心配する必要はありません。
一般的なフッ素配合の歯磨き粉の場合、米粒~エンドウ豆大で約900~1450ppmのフッ素が含まれる計算となります。
歯磨き後に吐き出すと体内に吸着するフッ素量は1mg未満で、これは成人1日の適正摂取量約1.5~3mgを大きく下回る安全な量です。
また歯磨き後のすすぎを1回に抑えた場合でも、残ったフッ素の多くは唾液によって希釈・排出されるため、体内への吸収量は限定的な量と考えられていて、過度に心配する必要はありません。
また歯磨き後に歯磨き粉を吐き出すだけですすぎなし(ノーリンス)の方法は、WHOやADA(米国歯科医師会)などの国際的なガイドラインでも紹介されており、健康な成人の場合安全な方法です。
フッ素配合の歯磨き粉について、その使い方や安全性についてはフッ素入り歯磨き粉もむし歯予防に効果的!使い方と安全性を解説します でも解説しておりますので、ぜひご参照ください。
歯磨き後のすすぎはいらない?すすがないことのメリット・デメリット

歯磨き後のすすぎをやめると、以下のようなメリット・デメリットがあります。
- メリット:
むし歯予防効果が高まる - デメリット:
歯磨き粉が口内に残ることで不快感がある、刺激を感じる
それぞれについて、順番に解説いたします。
歯磨き後に口をすすがないメリット
歯磨き後に口をすすがないことで、歯磨き粉に含まれるフッ素化物が歯や唾液中に長くとどまります。
それにより、以下の効果が期待できます。
- 再石灰化を促し、むし歯予防効果がアップ
- 歯質を強化して、むし歯になりにくい状態を保つ効果が期待できる
歯磨き粉の中にはフッ素やむし歯対策、歯周病対策に有効な成分が多数含まれており、すすぎをやめることでより効果が高まるでしょう。
歯磨き後に口をすすがないデメリット
歯磨き後にすすぎをしないと歯磨き粉の泡や味が口の中に残るので、不快感を覚えてしまいます。
口の中に歯磨き粉が残りすぎると、歯磨き粉に含まれる発泡剤や香料の成分によって刺激を感じることもあります。
この場合は歯磨き後にすすぎを完全にやめるのではなく、大さじ1杯程度の水ですすぎましょう。
子どもの歯磨きは保護者の見守りが必要
小さなお子さんの場合、歯磨き粉を飲み込んでしまうおそれがあるので、保護者の方はしっかり見守るようにしてください。
フッ素はむし歯予防に有効ですが、過剰に摂取すると体に影響が出る可能性があります。
身体が大きな大人なら、多少歯磨き粉が体内に入っても問題ありません。
しかし身体が小さな子どもの場合は、年齢に応じた適量を守って、保護者の方が見守りながら使用することが推奨されています。
歯磨き後のすすぎをやめると口臭対策になる?

歯磨き粉には口臭対策に有効な成分も多数含まれますが、歯磨き後のすすぎと口臭の直接的な因果関係を示す研究結果やエビデンスはまだありません。
口臭の主な原因は、舌に付着する舌苔(ぜったい)や歯周病、歯肉炎やお口の乾燥が多くの割合を占めています。
口臭が気になるなら、舌の清掃やデンタルフロス、歯間ブラシの併用、洗口剤を使い、お口の中の汚れや細菌を減らすケアが大切です。
また、歯磨き後のすすぎを止めると歯磨き粉に含まれるフッ素が口の中に残りやすくなり、むし歯や歯周病対策につながる可能性はあります。
むし歯や歯周病も口臭の大きな原因となることがあるので、お口の環境が整うことで間接的に口臭予防につながるかもしれません。
歯磨き後に「液体歯磨き」ですすぐとデンタルケアに効果的

「歯磨き後にしっかりすすぎをしないと気持ち悪い。でも有効成分が流れるのはもったいない」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな時は、液体歯磨き(デンタルリンス)の併用がおすすめです。
液体歯磨きには、殺菌や口臭予防の役割があります。
ブラッシングだけでは届きにくい歯間にも広がります。
CPC(塩化セチルピリジニウム)やイソプロピルメチルフェノールといった薬用成分が細菌に作用することで、殺菌や口臭予防、歯周病予防をサポートする働きが期待されます。
歯磨き後のすすぎを液体歯磨きにすることで少しコストはかかりますが、プラーク対策や口臭予防におすすめです。
次で液体歯磨きを使ったすすぎの方法を解説します。
液体歯磨き粉ですすぐ手順
歯磨き後に液体歯磨き粉で口をすすぐ時の手順は以下の通りです。
- 歯磨き粉をつけた歯ブラシで2~3分間ブラッシングして、泡を吐き出す
- 液体歯磨き10~20mlを口に含み、30秒~1分ほどすすいで吐き出す
歯磨き粉の泡を吐き出した後、少量の水でお口をすすいでもOKです。
また液体歯磨きですすぎをした後は、成分の働きを保つために、30分間は飲食を控えるようにしてください。
まとめ
歯磨き後のすすぎについて、歯磨き粉の効果を高める方法やフッ素の安全性について解説しました。
この記事をまとめます。
- 歯磨き後のすすぎは、大さじ1杯程度の水で1回のみ行うのがベスト
- 歯磨き後に歯磨き粉を吐き出すだけで、水ですすがないという方法もある
- 歯磨き後にお口をしっかりゆすぎたい方は、液体歯磨きの併用がおすすめ
歯磨き粉には歯の健康を守る成分がたくさん含まれており、長く口内に留めておくことでより効果が期待できます。
しかし一切ゆすがないのは不快に感じる方が多いので、今回ご紹介したようなゆすぎ方を実践してみてください。
オカムラでは、毎日のデンタルケアが楽しくなるアイテムを多数取り揃えております。
デンタルケアを見直したい方は、ぜひ一度ショップをチェックしてみてください。



